歯周病の原因の1つはストレスです。ストレスは体力や免疫力の低下を招くため、歯周病の発症や悪化を引き起こします。歯周病と免疫力には深い関係があるのです。
本コラムでは、歯周病におけるストレスの影響と免疫の仕組みについて解説します。ぜひご参考にしてください。
歯周病は、口の中に存在する歯周病菌が原因で発症します。磨き残しなどで溜まったプラーク(歯垢)が歯周病菌の温床となり、歯茎が炎症を起こすことで歯を支える歯槽骨が溶けることがあります。このような炎症が起こるのは正常な免疫反応です。しかし、歯周病が進行し炎症が悪化すると歯が抜け落ちてしまいます。実は、炎症が続き骨まで溶かしてしまうのも免疫反応によるものです。免疫が歯周病菌だけでなく歯を異物と認識し攻撃するため、最終的に歯が抜け落ちてしまいます。
免疫が正常ではなくなる原因はストレスです。強いストレスを受けると交感神経が優位な状態が続き、免疫システムのバランスが崩れます。その結果、細菌に抵抗できず歯周病を発症し、悪化することで歯を失うことに繋がります。このように、ストレス状態が続くと免疫システムが正常に機能しなくなってしまうため、歯周病の発症や悪化を防ぐためにもストレスのコントロールが重要です。
免疫力を高めるためには、ストレスが少ない生活を心がける必要があります。以下のストレス解消法を意識し、ストレスを溜めない習慣を身に付けましょう。
適度な運動や十分な睡眠は、健康維持だけでなくストレス解消にもつながります。ご自身に合ったストレス解消法を取り入れながら、健康的な生活を目指してください。また、歯周病を防ぐためには毎日のセルフケアや歯科検診も大切です。磨き残しがあってもご自身ではなかなか気付きにくいため、定期的に歯科医院でプロのケアを受けましょう。