インプラントは審美性に優れており、天然歯と変わらない機能を有していますので、一般の義歯とは違い、とても使い心地が良いといわれます。そんなインプラントの構造が一体どのようになっているかご存じでしょうか? ここではインプラントの構造について詳しく解説していきます。
まず、インプラントは、フィクスチャー・アバットメント・上部構造と呼ばれる、3つのパーツから構成されていることを知っておいてください。
フィクスチャーと呼ばれるパーツは、インプラント体・人工歯根とも呼ばれていて顎の骨に埋入するパーツで、インプラント自体を支える非常に重要なパーツです。フィクスチャーの種類は、主にスクリュータイプとシリンダータイプの2種類がありますが、
よく使われているのはスクリュータイプです。スクリュータイプはネジのような形状をしていることから、そのような名前が付けられています。骨に埋め込む穴が小さくて済むので、身体への負担が軽く、噛む力を効率よく歯に伝えることが可能です。先が細くなっているルートタイプと、同じ太さのストレートタイプに分かれます。直径は約4mm×長さは約10mmです。フィクスチャーの素材はチタン製となっていて、チタンは骨との生体親和性が非常に高く、金属アレルギーの方も安心して治療を受けられる特徴があります。
次にアバットメントですが、これは人工歯となる上部構造の土台となるパーツで、先のフィクスチャーと上部構造を接続する役目もあります。役目はそれだけでなく、インプラント自体の強度を高めて、噛む力を補正することもできます。さらに、フィクスチャーとの角度を変えることで、噛む方向を補正する役目も担っています。アバットメントの素材にはさまざまな種類が使用されていますが、
多く利用されているのはチタン合金・金属合金・ジルコニアの3種類です。それぞれの特徴を見てみると、チタン合金は強度が強く、錆びにくく、生体親和性に優れている特徴があります。金属合金は、金などを合金した金属で硬すぎず、柔らかすぎず適合が良い特徴があります。
ジルコニアは、金属を一切使用しないため最高の審美性を有し、金属アレルギーの方に有効です。最後に義歯部となる上部構造ですが、使用する素材が多くあります。最も審美性に優れている素材が、ジルコニアセラミックで人工ダイヤモンド素材のジルコニアに、セラミック(ポーセレン)を焼き付けた人工歯です。オールセラミックは、光沢や透明感など審美的にも美しい白い人工歯で、主に前歯に適していてセラミック100%の素材を使用し、歯科技工士がひとつずつ丁寧に作製します。
ハイブリッドセラミックは、セラミックにプラスチックを混ぜた素材の人工歯のことで、費用を抑えたい方に向いています。ただし、他の素材と比較すると経年にて色が黄ばんでしまうので、前歯には向いていません。
今回はインプラントの構造について詳しく解説してきました。実際に見てみないと分からないと不安な方は、西村歯科(南大阪ペリオインプラントクリニック)にお問い合わせください。インプラント治療に30年以上携わっていますので、丁寧に分かるようにご説明いたします。