「インプラント治療後に口臭がするようになった」などの話を耳にし、インプラントと口臭の関係が気になっている方もいるのではないでしょうか。
結論から述べると無条件で口臭が発生することはなく、口臭の発生理由としては、セルフケアを適切にできていないケースがほとんどです。本コラムでは、口臭が発生する原因や、インプラント治療後の口腔ケアの大切さについて紹介していきます。
インプラント治療後に口臭が発生する主な原因は、口腔内の磨き残し、インプラントのねじのゆるみ、インプラント周囲炎との3つが挙げられます。いずれの場合も、適切なケアをしていれば防止可能です。後述するケア方法を参考に、適切なオーラルケアを心掛けてください。また、口臭の原因はインプラントに限らず、舌苔や舌の汚れ、虫歯や歯周病などが関与している場合もあります。これらの場合には、「舌用ブラシを使う」・「歯科医院での定期検診を受ける」などの対策が効果的です。毎日の生活でセルフケアを心掛け、必要に応じて歯科医院を受診するなど適切なケアを受けましょう。
前述した通り、インプラント治療後は適切な口腔ケアを怠ると、口臭の発生やインプラント周囲炎のリスクが高まります。
インプラント周囲炎は、歯石や細菌が原因で、歯周病と同様の症状が現れる炎症です。ただし、症状の進行のメカニズムは歯周病と同じですが、インプラントを受けた場合、歯根膜などの組織が失われているため、歯周病よりも進行が早いという特徴があります。進行が早いことを考慮し、特に注意してセルフケアを行い、定期的に検診を受けることが重要です。
インプラント治療後は、患部の治療が終わって一段落つくかもしれません。しかし、口腔ケアは絶対に手を抜かず、日々のブラッシングやフロスなどのメンテナンスを続けることが大切です。当院では、治療が完了された方にも、定期的なメンテナンスでお越しいただくことを推奨しています。X線検査での異常の有無、インプラント周囲のクリーニングなど、専門的なケアが必要な場合もありますので、ぜひ定期的に当院にお越しください。