インプラントの術後は、継続してセルフケアを行ない、定期的に歯科医院での健診やクリーニングなどを行なう必要があります。これらの内容や方法について具体的にご紹介します。
まずは、日々自宅で行なうケアについてです。入れ歯とは異なり、インプラントは固定式なので、術後は歯垢がたまらないように日々の歯磨きをしっかりと行なう必要があります。
もともとあった天然歯と同様に、歯茎の周りに歯垢や歯石がたまらないように日々ブラッシングして清潔に保ちましょう。しかし、歯ブラシでのブラッシングだけでは汚れをしっかりと落とすことは非常に難しいので、歯と歯の間をしっかりと掃除できるフロスや歯間ブラシなどの併用をおすすめします。歯と歯の間が狭いときにはフロス、隙間が少し大きい時には歯間ブラシ、というように使い分けるとよいでしょう。
さらに歯科医院でも定期健診を受けましょう。何かあってからではなく、インプラントを長持ちさせるために定期的に健診へ行くことが必要です。健診は概ね30分~1時間程度です。
まずは、口内チェックです。埋入後に噛み合わせが変わっていることもあるため、その調整をし、上部構造の締まり具合を確認します。さらに歯肉炎になっていないか、歯肉の状態はどうなのか、医師の目でしっかりとチェックしてもらいます。何か不具合があったり、不安があったりする際には遠慮なく相談しましょう。
次にブラッシング指導です。状況に応じて、口腔内を清潔に保つためのアドバイスしてもらいます。さらに、普段の歯磨きでは落としにくい歯垢や歯石などに対しては、専門の器具を使ったクリーニングを行ないます。超音波スケーラーや手用スケーラーといった器具を用い、天然歯と同様にクリーニングします。
最後に年に一度は受けるべきレントゲン検査です。レントゲン検査で、普段目に見えていない歯と歯槽骨の部分までを総合的にチェックします。これによって口腔内全体のメンテナンスが可能になります。