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年齢別の歯周病について|インプラントコラム

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歯科コラム

年齢別の歯周病について

歯周病の罹患率は、年齢によってどのように推移しているかご存知でしょうか。

日本では1989年にスタートした80歳で20本の歯を残す「8020運動」を通じて、残存歯数の改善が見られますが、歯周病の罹患率は増加傾向にあります。

本コラムでは、歯周病の年齢ごとの罹患状況と傾向について解説いたします。歯の健康を長く維持するためにも、ぜひ最後までご覧ください。

歯周病とは|歯肉炎や歯槽膿漏は進行段階を表す

歯周病は、歯垢(プラーク)中の歯周病原因菌によって引き起こされる疾患です。

歯ぐきの炎症が進行すると歯を支えている骨が溶けてしまうため、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病は進行段階によって呼び方が変化し、初期の歯周病は歯肉炎、中度以上を歯周炎と呼びます。歯周病の進行に伴い歯周ポケットが深くなるため、歯周ポケットが4~5mmで歯肉炎、6mm以上で歯周炎として扱われるのが一般的です。

また、歯周ポケットの深さだけでなく、歯がぐらついたり膿が出たりすると重度歯周病として扱われ歯槽膿漏とも呼ばれます。

歯周病の進行度合いについては、以下のコラムもご参考ください。

歯周病の進行度合いについて

年齢ごとの歯周病罹患率と傾向

歯周病は一度かかってしまうと完治しません。

歯周病の罹患率と進行具合は年齢が上がるに従って増加傾向にあります。2022年に厚生労働省が発表したデータを元に、年齢ごとの歯周病の罹患率や傾向を見ていきましょう。

30歳までの罹患率はおおよそ30%

初期の歯周病である歯肉炎の罹患率は、30歳以下でおおよそ30%です。

歯周病は中高年の病気と思われがちですが、歯周病菌は10代半ばから口内に定着しはじめるといわれており、若いうちからでも発症し得る疾患といえるでしょう。

また、30歳以下で発症する歯周病の中には、進行が早く、歯垢の量が少ないのに重症化しやすい「侵襲性歯周炎」もあります。ご家族に侵襲性歯周炎になった方がいると罹患しやすいのが特徴です。進行が早く早期発見・早期治療が特に大切となるため、若い頃から歯科医院で定期検診を受けることが重要です。

50歳半ばから中度歯周病が10%を超える

歯肉炎(初期の歯周病)の罹患率は、40代終わりに約37%まで増加します。

さらに、50代半ばでは、歯肉炎の増加が2%程度であるのに対し、歯周炎(中度の歯周病)の割合は上昇し、10%を超えています。

歯周病全体(初期~重度)の罹患率は60代半ばまででおおよそ46%、70代半ばで60%に達します。歯周病は一度かかると完治はしないため、適切な予防措置をとり続けなければ年代があがるにつれ発症・進行の割合が増加します。

歯周病の進行を防ぐためのポイント

8020運動は、80歳で20本の歯を残すことを目標に1989年にスタートしました。

当時と比較して80歳時点で20本歯を残している人の割合は、10%程度から51%と大幅に増加し、歯の健康に対する意識は高まっていると考えられます。

しかし、依然として歯周病の発症が減少しないのは何故でしょうか。それは歯周病の初期段階である歯肉炎には痛みがほとんどなく、炎症の進行に気付きにくい点が原因として考えられます。無自覚での発症・進行を防ぐためのポイントを解説します。

毎日の歯みがきをしっかり行う

毎日の歯みがきは、その日についた歯垢を全て落としきるつもりで磨きましょう。歯ブラシだけでは歯垢の6割程度しか落とせませんが、デンタルフロス、歯間ブラシなどを併用すると、9割の歯垢が落とせるとされています。

しかし、歯ブラシの持ち方や手の角度、動かし方など人それぞれクセがあるため、必ず磨き残しができてしまいます。歯垢は2週間程度で歯石となり、歯みがきでは落とせなくなってしまうため、歯科医院の定期検診が欠かせません。

歯科医院で定期検診を受ける

歯の健康を維持するために3~6か月に一回程度、歯科医院で定期検診を受けましょう。定期検診では、主に口腔内の健康チェックと、歯石除去や歯みがき指導を実施します。

定期検診を受ければ、歯周病が発症したり、悪化したりしてしまっている場合も、早期発見・早期治療が可能です。

当院では、効果的なセルフケアのサポートとして、歯ブラシの持ち方や動かし方、磨き残しができやすい場所などを指導しています。

歯周病は、患者さま・歯科医師・歯科衛生士が共に立ち向かえば、悪化が防げる疾患です。堺市近郊で歯の健康寿命について不安をお持ちの方は、ぜひ当院にご相談ください。

Q1:歯周病のなりやすさに男女差はありますか?
A1:女性の方が歯周病に罹患しやすいといわれています。歯周病には女性ホルモンが影響すると考えられており、特に妊娠中の女性はホルモンの影響で歯周病に罹患しやすくなることが分かっています。また、閉経後は唾液の分泌量が減るため歯周病にかかりやすいとされています。
Q2:歯周病は誰でも必ずかかるものですか?
A2:歯周病にかからない方もいます。歯周病は、毎日の歯みがきと定期的な歯科検診によって原因となる歯垢や歯石を除去すれば予防も可能です。一方、まれではあるものの、遺伝性の病気で歯周病が予防できない場合もあります。
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