歯を失った場合のおもな治療法として、インプラント治療、ブリッジ治療、入れ歯治療の3つの選択肢があります。このなかでも、特にインプラントとブリッジの違いはイメージしづらいかもしれません。今回は、インプラントとブリッジの違いや、選び方のポイントについて解説します。
インプラントとブリッジの違い6つ
インプラントとブリッジについて、次の6つの観点から違いをみてみましょう。
- 治療方法
- インプラント:人工の歯根を顎骨に設置して人工の歯を取り付ける方法で、外科手術が必要です。ブリッジ:なくなった歯の周囲の歯を削って土台にし、かぶせ物を取り付けます。入れ歯とは異なり取り外しはできません。
- 治療期間
- インプラント:手術が必要になるため、治療期間が2〜6ヶ月と長期間かかります。ブリッジ:1か月前後で治療が終わることが多いです。
- 費用
- インプラント:基本的に保険が適用されないため、1本あたり30万〜50万円程度の治療費がかかります。ブリッジ:保険適用のものを選択すれば自己負担が小さく、1万円以内で治療を受けられることが多いです。
- 実用性
- インプラント:顎の骨に埋め込んでいるため安定性が高く、自分の歯と同じように違和感なく食事や会話ができます。ブリッジ:違和感はほとんどありませんが、周囲の歯を利用しているため、前後の歯の状態によっては噛む力が落ちる場合があります。
- 審美性
- インプラント:自分の歯と同じような自然な見た目で、審美性が高いといえます。ブリッジ:自分の歯とは色が異なる場合があります。ただし、保険適用外の素材を選択することで自然な見た目にすることも可能です。
- 寿命
- インプラント:適切なメンテナンスを行うことで、10年以上使い続けることができます。20〜30年と長持ちするケースもあります。ブリッジ:7~8年で交換する必要があります。周りの歯にダメージを与える可能性もあるため、虫歯や歯周病には要注意です。
インプラントとブリッジの選び方
インプラントとブリッジにはそれぞれのメリットとデメリットがあり、優先したい条件によって最適な選択は異なります。例えば、時間や費用をあまりかけたくない方にはブリッジがおすすめである一方、耐久性や審美性、機能性を求める方にはインプラントが適しているでしょう。それぞれの特徴を踏まえ、自分の希望や生活スタイルに合わせた選択肢について歯科医と相談して決めましょう。