「インプラント手術を控えているが、何に気をつければいいのかわからない」
このような不安を感じている方は多いかもしれません。
インプラント治療は、失った歯を補う優れた方法ですが、外科的手術を伴うため当日だけでなく手術前から手術後までの過ごし方が重要です。
本コラムでは、インプラント手術を控えている方に向けて、インプラント手術前後の過ごし方のポイントを解説します。手術の不安を解消し、安全に治療を受けるために、ぜひご参考にしてください。
インプラント手術前日までの注意点は次の通りです。
手術前の準備を怠ると、治療計画の遅れや合併症のリスクが高まる可能性があります。それぞれの注意点を見ていきましょう。
糖尿病、骨粗しょう症などの持病はインプラント手術に影響を及ぼす可能性があります。必ず事前に歯科医師にご相談ください。
また、薬の種類によっては手術前に休薬が必要なものもあります。例えば、血液をサラサラにする「抗血栓薬」を服用している場合、手術時の出血リスクが高まるため、事前に休薬の必要性を確認してください。
手術前の体調管理も大切です。睡眠不足や疲労の蓄積は手術中の体調不良を引き起こす可能性があるため、休息を十分とり体調を万全に整えておくようにしましょう。
インプラント手術の1~2週間前から禁煙することを推奨します。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、傷の治癒を妨げる原因になるためです。
また、禁煙は手術前だけではなく、できれば手術後も続けることが望まれます。ニコチンの影響により、手術後にインプラントと顎の骨の結合が不十分になるリスクがあるためです。
さらに手術前日は禁酒が必須です。アルコールは血流を促進し、手術中の出血のリスクを高める可能性があります。普段から過度な飲酒は避けることが望ましいでしょう。
手術当日は、以下の3点に注意して過ごしてください。
それぞれ詳しくご紹介します。
手術当日は、車・バイク・自転車の運転を避け、公共交通機関やご家族の送迎を利用してください。麻酔の影響で運転能力に影響を及ぼす可能性があるためです。
特に手術で「静脈内鎮静剤」が使用される場合は、術後にふらつきや眠気が強く生じるため、当日の運転はできません。
静脈内鎮静法については、以下のコラムで解説しているため参考にしてください。
手術中はリラックスした状態を保てることが大切です。締め付けの少ないゆったりとした服装で来院してください。また、化粧やネイルは落とし、アクセサリー類は外しておくようお願いしております。
静脈内鎮静剤を使用する場合は、手術の4時間前までに食事を済ませておいてください。水やお茶は手術の2時間前まで、少量であれば飲んでも問題ありません。ただし、手術中はトイレに行けないため、水分の摂りすぎには注意しましょう。
完全に空腹の状態では、術中の低血糖や体調不良のリスクとなるため、指定された時間内に食事を摂取しておきましょう。
インプラント手術後の注意点は次の通りです。
合併症の予防や回復を早めるために、当日だけでなく、術後の過ごし方も大切です。
術後には鎮痛剤・抗生剤などが処方されます。術後には痛みが伴うため、指示に従って鎮痛剤を服用してください。また、抗生剤は自己判断で中断せず、必ず処方された分を飲み切ってください。指示通りに服用しない場合、痛みの悪化や、傷口が化膿するなどの感染のリスクが高まります。
薬を服用して気になる症状があるときは、速やかに歯科医院へご相談ください。
手術後の食事は麻酔が切れてから摂るようにしてください。食べ物を噛むときには、手術を受けた方と反対側で噛むようにします。特に、手術当日はやわらかい食事を摂り、1週間ほど刺激物は避けてください。
さらに、当日の入浴は湯船には浸からず、シャワーのみとしてください。体が温まり血行がよくなると再出血のリスクがあるためです。また、激しい運動は避け、安静にしましょう。
歯みがきの際は、患部に当たらないよう気をつけてください。口腔内の清潔を保つためにも、ほかの歯はいつも通り歯みがきをしてください。
手術後の患部が気になるかもしれませんが、舌や指で患部に触れてはいけません。傷がふさがりにくくなったり、感染を起こしたりする原因になります。うがいをする際にも、強すぎないように注意が必要です。
歯を補う治療方法は、インプラントのほかにブリッジや入れ歯などがあります。それぞれの治療ごとにメリットはありますが、ほかの歯に影響せず、天然歯と同じように噛む力があるインプラントがおすすめです。
何らかの理由で抜歯して歯を失った場合、そのままにしておくのはデメリットしかありません。欠損した部分があると、隣の歯が移動し、噛み合わせが乱れます。また、歯がない部分の顎の骨は骨吸収により痩せてしまいます。
インプラント治療のメリットは以下のコラムで紹介しているため、参考にしてください。