歯科コラム

インプラントはやめた方がいいって本当?真相を解説

インプラント治療は、失った歯を取り戻す有力な方法として注目されています。しかし、インプラントは「やめた方がいい」という意見もあります。

本コラムでは、インプラント治療が否定的に捉えられる理由について解説します。最後までお読みいただければ、インプラント治療を受けるべきかどうかの判断に役立つでしょう。ぜひご参考ください。

インプラント治療はやめた方がいいといわれる理由は?

インプラント治療はやめた方がいいといわれるいくつかの理由があります。インプラント治療に否定的な意見について確認しましょう。

外科手術が必要になるため

インプラント治療は顎の骨に人工歯根を埋め込むため、外科手術が必要です。手術中は麻酔によって痛みをほとんど感じませんが、術後に腫れや違和感をともなう可能性があります。

また、外科手術は神経や血管へ影響が出る可能性があるため、ほかの治療法が適しているケースもあります 。さらに、インプラントを埋め込むための骨の量が不足している ケースでは、治療ができない場合があります。

治療費が高額になるため

インプラント治療は自費診療が一般的のため、保険適用の治療と比較すると、治療費が高額になりやすい 点がデメリットです。インプラント治療の費用は、1本30万~50万円程度が相場ですが 、歯の本数や症例によっては追加費用が発生します。

さらに、使用素材の原価が高いことも治療費が高額となる要因です。しかし、ほかの治療法であるブリッジや入れ歯よりも耐久性があるため、長期的に見ると費用対効果で優れています。

また、インプラント治療は医療費控除の対象である ため、医療費の総額が10万円を超えれた場合は所得控除が可能です。

医療費控除について詳しく知りたい方は、以下の記事を ご参考ください。

医療費控除が受けられます

日々のメンテナンスが大変なため

治療後は、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠るとインプラントが脱落することもあります。一方で、丁寧にメンテナンスを続けていれば数十年と使い続けることができる のも特徴です。そのため、手間はかかりますが、その分長期的に安定して使用できるのは大きなメリットです。

また、入れ歯やブリッジにおいてもメンテナンスは必要であるため 、日々のメンテナンスはインプラントに限ったデメリットでないことも理解しておきましょう。

金属アレルギーのリスクがあるため

インプラントに使用される チタンは、比較的安全性の高い金属です。 しかし、金属アレルギーの発症リスクはゼロでないため、金属アレルギーのある方は治療ができません。

ただし、素材にジルコニアを使用した場合、 金属アレルギーの方でも治療が可能です 。インプラント治療を検討する際は、自分の体質を考慮して、治療法を歯科医師と相談することが大切です。

治療期間が長くなるため

インプラント治療は、ほかの治療法に比べて治療期間が長くなります。入れ歯は1週間、ブリッジは10日程度の治療期間が一般的です。

一方で、インプラント治療は下顎の場合で3か月〜6か月程度、上顎の場合で6か月〜12か月程度が必要で、そのほかの工程を含めると、治療全体で一年程度かかります。

治療期間が長くなる主な理由は、人工歯根が顎の骨に結合するまでの期間が必要であるためです。 これらの特徴から、短期間で治療を終わらせたい方は、インプラント治療は不向きだといえます。 ただし、通院回数自体は多くないことも特徴です。

インプラント治療を受ける際の判断基準は?

インプラント治療を受ける受けないは、何を基準に判断するとよいのでしょうか。インプラント治療を受ける際の判断基準について確認しましょう。

自分の目的に合った治療法か

インプラント治療を選ぶ前に、自分が歯の治療に何を求めているのかを明確にする必要があります。

例えば、費用を抑えたい場合は、入れ歯やブリッジなどの治療法が最適です。これらは健康保険が適用される場合も多く、比較的安価に治療を受けられるためです。

一方で、インプラントは審美性と耐久性・機能性の面で優れていることから、天然歯に近い見た目 を実現したい場合や、長期間安定して使用したい場合は、インプラントが向いているでしょう。

デメリットを許容できるか

外科手術の必要性や治療費、治療期間などインプラント独自のデメリットを許容できるかで選ぶ治療法は変わってきます。一方で、天然歯のような自然な見た目や、適切なメンテナンスを行えば長期間使用できる点など、インプラント独自のメリットと比較することも大切です。

信頼できる歯科医院か

インプラント治療を成功させるためには、歯科医院や治療法を選ぶ際にいくつかのポイントを確認することが大切です。歯科医師がインプラント治療の豊富な経験を持っているか、治療の流れや費用、リスクについて丁寧に説明してくれるか、という点が判断基準となります。

これらのポイントをしっかりと確認したうえで、歯科医院や治療法を選ぶことが、安心して治療を受ける第一歩となります。

西村歯科(南大阪ペリオインプラントクリニック)では、30年に及ぶインプラント治療実績をもつ歯科医師が対応いたします。堺市でインプラント治療を検討中の方はぜひ当院にご相談ください。

Q1:インプラント治療を避けた方がいい疾患は?
A1:重度の糖尿病や、骨粗しょう症の方は治療ができない場合があります。ただし、現在の治療の状況 によっては治療できる場合もあるため、治療を検討する際は、必ず歯科医師に相談して、適切な判断を仰いでください。
Q2:インプラント治療を失敗しないために大切なことは?
A2:治療前に疾患 や服用中の薬を歯科医師に伝えておくことが大切です。また、治療に関する疑問点があれば都度質問し、歯科医師としっかりコミュニケーションを取る ことも忘れないようにしましょう。