歯科コラム

歯周病と生活習慣の改善

毎日きちんと歯磨きをしていても歯周病になるリスクがあります。歯周病のリスクを減らすためには生活習慣の改善が大切です。

本コラムでは、歯周病の原因となる生活習慣の改善方法について解説します。

歯周病に影響する生活習慣とは?

歯周病は細菌感染によって、歯の周囲に炎症が起きる病気です。歯周病が進行すると歯肉や歯を支える歯槽骨が溶け、歯を失う恐れがあります。

歯周病の原因は、多くの細菌を含んだプラーク(歯垢)です。歯と歯肉の間にはプラークが溜まりやすく、磨き残しなどで不衛生な状態が続いたり、喫煙や食生活の乱れなどで免疫力が低下すると歯周病に感染しやすくなります。生活習慣を改善し、歯周病に罹患する可能性を抑えましょう。

生活習慣の改善で歯周病のリスクを減らそう

歯周病は生活習慣の改善で防げます。以下は、歯周病のリスクを減らす生活習慣のポイントになります。

  • ・禁煙
  • ・栄養バランスが整った食事を摂る
  • ・間食や長時間の飲食を控える
  • ・十分な睡眠を取る
  • ・ストレスを溜めない

タバコを1日に10本以上吸うと、歯周病になるリスクが5.4倍になるとされています。さらに、タバコの煙に含まれる一酸化炭素やニコチンが歯茎に悪影響を与えるだけでなく、ヤニが歯に付着し菌が付きやすくなるなどのデメリットもあります。歯周病のリスクを減らすためには喫煙習慣を改善しましょう。

また、間食が多かったり長時間の飲食が習慣化していると、口の中はプラークが溜まりやすい状態になるため注意してください。柔らかいものばかり食べると、汚れや細菌を洗い流すための唾液が減少します。栄養バランスや噛む回数に気を付けた食生活を心がけましょう。

歯周病予防には毎日のケアも大切ですが、セルフケアではプラークを除去しきれないことがあります。歯科医院で定期的なケアを受けましょう。

Q1:歯周病の初期症状を教えてください。
A1:歯周病は痛みや自覚症状が少なく、初期段階では気付かない場合があります。歯周病が進行すると、歯茎の腫れや出血、歯がぐらつくなどの症状が現れます。症状を自覚する頃にはかなり病状が進んでいるケースもあるため、定期的に歯科検診を受けましょう。
Q2:歯周病になりやすい人はいますか?
A2:歯並びが悪い、口呼吸が多いなど、磨き残しや口の乾燥は歯周病の原因となります。また、食いしばりや歯ぎしりは、歯に余計な力が加わって歯槽骨が弱るため、歯周病になりやすい状態を引き起こします。さらに、糖尿病の方は高血糖による唾液量の低下で口が乾燥するため、歯周病の原因となる細菌が増えやすくなります。