歯科コラム

インプラント治療はなぜ高いのか?

インプラント治療を検討する際に悩むポイントの一つとして、治療費の高さが挙げられるのではないでしょうか。今回は、インプラント治療にかかる費用について解説します。

インプラント治療が高額な理由

そもそも、なぜインプラント治療は高額なのでしょうか。おもな要因として3つ挙げられます。

基本的に保険適用外となる
インプラント治療は基本的に健康保険が適用されないため、自費で全額を負担することになります。歯を失った場合の治療法として、インプラントのほかにブリッジや差し歯などの選択肢もあり、インプラントは機能性や審美性にこだわった高額な治療法だからです。ただし、病気や事故などで顎の骨を失った場合など、例外的に保険が適用されるケースもあります。
インプラント本体が高価
メーカーや材質によっても異なりますが、基本的にインプラントの構成部品は安いものではありません。天然の歯の代わりとなるような機能性や審美性、耐久性が求められるため、材料や加工にもそれなりの費用がかかっています。
治療前に検査や処置がある
インプラントの手術を安全に受けるために、CT検査や心電図、歯周病検査などのさまざまな検査が必要になります。また、歯周病がある場合には治療したり、骨量が不足している場合には骨造成の処置をしたりなど、前衛処置を行なう場合もあります。

インプラント治療にかかる費用の相場

インプラント1本あたりの治療費の相場は、およそ30~40万円です。また、すべての歯をインプラントにする場合は、入れ歯のような形状の上部構造を用いる「All-on-4」や「All-on-6」などの方法があり、治療費の相場は片顎200~250万円ほどです。

インプラント治療は医療費控除が受けられます

インプラント治療による金銭的負担を少しでも軽くするためには、医療費控除を受けるのも一つの方法です。医療費控除とは、1年間にかかった医療費が10万円(その年の総所得金額が200万円未満の場合は総所得金額の5%)を超えた場合に、所得控除を受けられる仕組みです。インプラントの治療費も医療費控除の対象となりますので、年間にかかった医療費の合計金額を計算し、控除が受けられるかどうかを確認してみましょう。