2017年7月24日 (月)
こんにちは。
歯科医師の村田です。
皆さんは「シーラント」という言葉を聞いたことありますか?
虫歯になりやすい場所の1つに、
奥歯の噛む面の溝(小窩裂溝)があります。
奥歯には食べ物をすりつぶすための細かい溝があり、
生えたばかりの歯は特に深く複雑に溝があります。
その溝に歯垢が溜まり、虫歯になるのです。
「シーラント」とは、
その溝を虫歯になる前にシールすることです。
シーラントをすることで歯垢が溜りにくくなり虫歯予防になります。
もちろん虫歯予防のための処置なので、歯を削りません。
西村歯科では子供のメンテナンスの時にするようにしています。
2017年2月27日 (月)
こんにちは。
歯科医師の村田です。
歯科治療を進めていくにあたってレントゲン撮影は欠かせないものです。
レントゲン撮影には放射線の一種であるX線が使われています。
そこで
「放射線を浴びて被曝量は大丈夫?」
という疑問が浮かぶと思います。
そこで今回は歯科で使われるレントゲン撮影の方法と被曝量についてお話ししたいと思います。
まずレントゲン撮影をすることで何がわかるのか?です。
・目では見えない場所(詰め物の中、歯と歯の間など)の虫歯
・歯根の状態(神経の有無、破折など)
・歯周病の骨の状態
・顎関節の状態
・親知らずの位置、方向
・子供の場合は永久歯の位置
などレントゲンを撮ることでたくさんの情報を得ることができます。
歯科で使うレントゲン撮影には部位や目的によって3つの種類があります。
①デンタルエックス線撮影
小さなフィルムを口の中に入れて撮る方法です。
1枚に写る範囲は歯3本〜4本です。
決まった歯を詳しく調べたい時や根の治療終了後に撮ることが多いです。
②パノラマエックス線撮影
お口の中全体を写す方法です。
主に初診時やメンテナンスなど全体をみたい時に撮ります。
③歯科用CT撮影
①②の撮影法では平面でしかわからないですがCTは立体的な画像で診断できるので、親知らずの詳しい位置を知りたい時やインプラント前に撮ることが多いです。
次にそれぞれの被曝量ですが、
日本で1年間で自然界の放射線から浴びる被曝量が約1.5mSvです。
そして
①デンタルエックス線=0.01mSv
②パノラマエックス線=0.03mSv
③歯科用CT=0.1mSv
要するに歯科におけるレントゲン撮影は非常に小さな被曝量で多くの情報を得ることができるのです。
また西村歯科ではデジタル式のレントゲンを使うことで、従来のフィルム式のレントゲンより約4分の1程度の被曝量になっております。
ちなみに、
胸部レントゲンで0.05mSv
胃のレントゲンで0.6mSv
東京からニューヨークまで飛行機で往復すると0.2mSv
の被曝量があります。
上の図にはありませんが、胎児に影響が出るのは100mSv以上と言われています。
なので、この被曝量では妊娠中の方でもほぼ問題ないということになります。
それでも心配な方には、放射線を通さない鉛でできたエプロンをお腹にすることで、完全に放射線ブロックすることができます。
歯科治療においてレントゲンはなくてはならないものです。
そして、これらのことがわかっていれば、安心してレントゲン撮影を受けることが出来ることと思います。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!
カテゴリー: 一般歯科
2016年11月29日 (火)
こんにちは。
歯科医師の村田です。
今回は入れ歯の製作についてです。
入れ歯を作るには次の5つの行程が必要です。
①参考用模型用の型取り
②精密な型取り
③噛み合わせの位置決め
④試適(歯並びのチェック)
⑤完成、調整
1つずつ説明していきます。
①参考用模型の型取り
入れ歯を作るには2回の型取りが必要です。
1回目は既製の型枠で大まかな歯型を取ります。
この模型を使って入れ歯を設計します。
②精密な型取り
歯茎の形や顎の大きさは人によって違うので既成の型枠ではきれいな型は取れません。
そこで①の模型を参考にして一人一人に合った専用の型枠(個人トレー)を作り、精密な型取りをします。
印象材(歯の型を取る材料)の厚みが厚いと収縮率の問題で何ミクロンかの誤差が出ます。
均一で印象材が薄いほど精度が高くなるので専用の型枠が必要になるわけです。
あと、粘膜の外形を正確に採るには既製では無理なので2回に分ける必要があります。
ぴったり合う入れ歯を作るには相当な精度が必要なのです。
専用の型枠で精密な型取りをすることで、より適合の良い入れ歯を作ることができます。
③噛み合わせの位置決め
残存歯が多ければ噛み合わせの位置はわかりますが、残存歯が少なければ専用の装置を使って噛み合わせの位置を決めます。
④試適
実際に人工の歯を並べて噛み合わせや見た目が問題ないか確かめます。
⑤完成、調整
やっと入れ歯の完成ですが、新しい入れ歯はいきなり完璧には使えません。
実際に使っていただいて歯茎の当たり具合や噛み合わせの微調整が何度か必要です。
入れ歯の部位や大きさ、設計によって省ける行程もありますが、
基本的に入れ歯を作るには5回の治療とその後の調整が必要です。
期間にして1ヶ月〜2ヶ月かかります。
また、わからないことなどあればドクター、スタッフにお尋ねください。
カテゴリー: 一般歯科
2016年10月15日 (土)
こんにちは。
歯科医師の村田です。
皆さんは被せ物の中がどのようになっているかご存知ですか?
まずは神経がある歯の場合です。
神経がある歯は虫歯を取りセメントで埋めた後、型を取って、単純に被せているだけです。
なので型取りは1回で済みます。
次に神経がない歯の場合です。
神経がない歯は大きく虫歯になっていることがほとんどで、健全な歯の質が少ないのでしっかりとした土台を入れる必要があります。
なので、土台を作るための型取り、まず土台を入れます。
その後、被せ物を作るための型取りをするので、計2回必要です。
「この前、型を取ったのに今日も取るのですか?」と思うかもしれませんが、このようにして2回型取をする必要があるのです。
西村歯科ではこの様な画像ソフトを用いて、わかりやすいイラストで説明できるようになっています。
カテゴリー: 一般歯科
2016年6月17日 (金)
6月は虫歯予防デー月間ということで、全国各地の学校で歯科検診がありました。
西村歯科も校区の小学校の検診に行ってきましたので、6/9の報告をば。
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朝から近隣の小学校の歯科検診に来ています。
虫歯にならない秘訣は、良く歯を磨くではなく、甘い物を食べないことですね。
食事やおやつは時間を決めて、ダラダラ食べない。
甘いジュースも気を付けて!
小さいうちは親御さんが気を付けてあげるのでしょうけど
学年が上がるにつれて、本人任せになっていきますから
なるべく小さいうちに、保護者の方が生活習慣を身につけさせてあげることが
大事なことではないかと思います。