2017年10月12日 (木)
インプラントを埋入する部位に骨の量が足りない症例です。
インプラント埋入と同時に人工の骨を充填する事がほとんどですが、
今回は大きく骨の欠損があり、この状態でインプラントを埋入しても初期固定が得られないので、
先ず骨を造ってからインプラントを埋入する事にしました。
人工骨には次の3種類があります。
■HA(ハイドロキシアパタイト)
■Bio-Oss(バイオース)
■β-TCP(β-リン酸三カルシウム)
HA(ハイドロキシアパタイト)とは、歯を構成するエナメル質と同じ成分です。
Bio-Oss(バイオース)は牛の胎児由来の骨ですが、細菌等は一切入ることがありませんので安全です。
β-TCP(β-リン酸三カルシウム)とは、カルシウムのリン酸塩の粉末を加圧し、1000~1300度で焼成
されたものを主成分としたものです。すぐれた生体親和性をもち、骨組織と一体化する生物学的な
特徴をもつアパタイトセラミックスの一つです。
しかし、広範囲にわたる骨欠損の場合、β-TCP単独での骨形成は難しいとされています。
<インプラントネット参照>
現在では機能面、安全性も良好で良く使うようになりました。
この状態で4ヶ月から6ヶ月経過を診てインプラントを埋入します。
カテゴリー: インプラント
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