歯周病治療に関するよくあるご質問
歯周病は治りますか?
細菌による感染症であるため、1度罹ってしまうと風邪が治るようには元の健康状態には戻らないとお考え下さい。症状を再発させないように、健康状態を保っていくということになります。
歯周病治療を終えたら、日常のケアにはどんなことをしていくべきですか?
歯ブラシだけでは磨き残しがどうしても生じてしまうため、歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどの併用が良いでしょう。歯垢を溜めないようにして、清潔な状態を保つよう心がけましょう。
今まで歯周病と診断されたことがないのに、なぜ今歯周病になってしまったのでしょうか?
若いうちは免疫力が高く、細菌に抵抗することができます。しかし、年齢を重ね、40代あたりから免疫力が低下し、症状が見られるようになることがあります。年齢に関係なく定期検診を受けられることをお勧めします。
毎日歯磨きしているのに、歯周病と診断されました。なぜですか?
毎日欠かさずに歯磨きをしていても、その方法が適切でないと清掃できていないことになってしまいます。鏡を見ないでお化粧をする人はなかなかいないと思いますが、それと同じで、歯磨きも手鏡を見ながら行うことが理想です。ただし、「歯磨きしている」と「歯磨きが出来ている」は別です。西村歯科ではブラッシング指導も行っておりますので、心配な方は当院で正しいプラークコントロール方法を身に付けましょう。
直した方が良い生活習慣などはありますか?
歯周病は免疫力が落ちると進行するため、不規則な生活や過度のストレスがかかる状態は避けるようにしましょう。また、タバコを吸うことで歯周病にかかりやすくなることが分かっています。有害物質により免疫の働きが阻害されるためだとされています。歯周病を治療した方や予防したいという方は、禁煙されることをお勧めします。
誰でも歯周病になりますか?
歯磨きが正しくできておらず、歯垢が付いたままになっていると、誰でも歯肉炎になり、そのまま長い時間が経過すると症状が進行して歯周病になります。歯周病になりやすいかどうかは細菌への抵抗力や細菌の種類などが複雑に原因しますが、全体的には個人差があり、遺伝も関係します。はっきり言えることは歯周病は歯肉炎の進行型であることと、口の中が不潔な人ほど歯周病になりやすいということです。
歯周病治療に保険はききますか?
歯周病治療は、基本的な範囲では健康保険がききます。 歯周病治療の中で、スケーリングやルートプレーニングなどの歯垢(プラーク)や歯石を除去し、歯周病の症状の改善を図る治療は健康保険や社会保険などの保険が適用されますが、一部の高度先進医療や歯周病手術などは基本的に健康保険の適用外となっています(一部の大学病院を除く)。歯周病の治療を行う場合は保険が適用されるか、適用されないか、具体的にどれ位の治療費がかかるのかを歯科医師に必ずご確認ください。
歯周病は感染しますか?
歯周病は基本的に感染症ですので、他人から感染する可能性があります。歯周病は歯垢(プラーク)の中に含まれている「歯周病菌」が歯周組織に感染することによって発症します。ただ歯周病菌(細菌)の感染力はそれほど強くなく、また抵抗力があればうつりません。ですので、夫婦間や恋人同士などで一方が歯周病だったとしても、抵抗力があればそう簡単に感染することはありませんが、もしも「病気(風邪など)・ストレス・睡眠不足」などで一時的に抵抗力が低下している時などは歯周病菌に感染する可能性もあると言えるでしょう。
タバコが歯周病に悪いのはなぜですか?
タバコが歯周病に悪い理由はいくつか挙げられます。
・タバコを吸う人は統計的にタバコを吸わない人よりも歯周病にかかりやすいというデータがある
・タバコに含まれる化学物質が歯肉からの出血を抑えたり、歯肉を硬くしたりすることで症状が気づきにくくなる
・タバコを吸う人は末梢血への影響があるので、歯周病の治り方がわるくなる
タバコは歯周病になりやすくするばかりでなく、症状を気付きにくくし、治りにくくする原因と言えるのです。
歯周病と体の病気との因果関係はありますか?
歯周病の直接的な原因は歯周病菌ですが、歯周病発症の背景には、全身の病気や遺伝、嗜好、生活習慣等が、危険因子として関与していることがあります。又、逆に歯周病からの炎症により他の病気を引き起こすことがあります。歯周病菌は動脈硬化を進行させる原因にもなりますし、歯周病菌が血管を通して心臓にも影響を与えます。特に心筋梗塞などで手術を受けている方は要注意です。最近では、妊婦が歯周病になると歯周病になっていない人に比べて低体重児を出産する危険性が約7倍になるなど歯周病が全身に及ぼす危険要因になると報告されています。また、統計上、歯周病を発症している方は糖尿病になりやすく、糖尿病を発症している方は歯周病になりやすいという報告があります。